辻一弘(特殊メイク)のプロフィール!経歴や担当作品タイトルが凄い!

 

2018年3月公開予定の映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」で特殊メイクを担当し、第90回アカデミー賞のメイク・ヘアスタイリング賞にノミネートされた日本出身の逸材、辻一弘(つじ かずひろ)さんに注目です!

 

映画ファンの一個人としても度々お名前を耳にしておりますが、作品賞や主演男優賞にもノミネートされている本作での受賞は、とりわけ期待が集まります。

 

いったいどんな経歴をお持ちの方なのか、あらためてご紹介したいと思います。

 

 

特殊メイクアーティスト辻一弘のプロフィール

それではまず、辻さんのプロフィールをざっくりまとめてみます。

 

名前: 辻 一弘(つじ かずひろ)

生年月日: 1969年5月25日 48歳(2018年1月現在)

出身地: 京都府京都市

居住地: アメリカ合衆国ロサンゼルス

職業: 特殊メイク・アーティスト

 

京都の平安高校在学中に、独学で特殊メイクを学び始めたという辻さん。

そのきっかけは、映画「スター・ウォーズ」を観たことだったと言います。

 

その後、代々木アニメーション学院で講師を務めるまでに至っただけでも驚きですが、それだけでは飽き足らず、1996年に単身渡米。

 

その道の大御所であるディック・スミス氏に師事することになるんです。

 

ディック・スミス氏と言えば、「エクソシスト」のリンダ・ブレアの恐ろしい顔から、「ゴッド・ファーザー」のマーロン・ブランドの特徴的な顔まで手掛けたベテランです。

 

その後、兄弟子でもあるリック・ベイカー氏の工房「シノベーションスタジオ」に所属し、日本でも大ヒットした「メン・イン・ブラック」、ティム・バートンがメガホンを取った「PLANET OF THE APES/猿の惑星」などに参加しています。

 

リック・ベイカー氏と言えば、映画ファンなら間違いなく知っているであろう達人。

 

1982年の第54回アカデミー賞で新設されたメイクアップ賞を、ジョン・ランディス監督の「狼男アメリカン」で初代受賞したことでも知られます。

 

 

 

そして2000年の「グリンチ」では、辻さんも共に英国アカデミー賞メイクアップ&ヘアー賞を受賞するに至ります。

 

 

 

日本人にしてハリウッドで特殊メイクを手がけるアーティストには、スクリーミング・マッド・ジョージ氏や、AKIHITO氏がおられます。

 

でも、モンスターチックなメイクではなく、ごく自然な人物像としての特殊メイクとなれば、辻さんの右に出る者はいないのではないかと、私は勝手に思っております。

 

 

辻一弘が手がけたハリウッド作品の一覧をチェック

 

私も負けず劣らず、ハリウッド映画には幼少の頃から感化されてきたものですが、それを機に何かをおっ始めるほどの情熱は持てませんでした。

 

それだけに辻さんの志に敬意を抱かずにはおれません。

 

辻さんがこれまで関わってきたハリウッド作品のラインナップを見ると、その安定した評価をまざまざと感じることができます。

 

まずはそれらの作品群をご紹介しましょう。

 

【特殊効果に参加】

1997年
メン・イン・ブラック
ディアボロス 悪魔の扉

2000年
ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々

2002年
メン・イン・ブラック2

2005年
地獄の変異

 

【メイクアップを担当】

1999年
エディ&マーティンの逃走人生
ワイルド・ワイルド・ウエスト

2000年
グリンチ

2001年
PLANET OF THE APES/猿の惑星

2002年
メン・イン・ブラック2
ザ・リング

2003年
ホーンテッドマンション
ヘルボーイ

2005年
ザ・リング2

2006年
もしも昨日が選べたら

2007年
マッド・ファット・ワイフ
チャックとラリー おかしな偽装結婚!?
魔法にかけられて

2008年
トロピック・サンダー/史上最低の作戦
ベンジャミン・バトン 数奇な人生

2009年
天使と悪魔
G.I.ジョー G.I.

2010年
ソルト

2012年
LOOPER/ルーパー

2017年
ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男

 

個人的に、この中で印象的な作品として2008年の「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」があります。

 

ブラッド・ピットが、老人として生まれ、徐々に若返るという奇妙な運命に翻弄された主人公を演じていました。

 

この作品での特殊メイクは、今回アカデミー賞にノミネートされた「ウィンストン・チャーチル」でのゲイリー・オールドマンのメイクに共通するものがあるように思うんです。

 

 

 

さてさて、アカデミー賞の授賞式は2018年3月4日・・・。

 

2007年、2008年、そして今回と、今回は3回目となるノミネートの辻さんです。

 

今作では、そもそもチャーチルに似ていないゲイリー・オールドマンを、いかにチャーチルに近づけるか苦労したようです。

 

ただし、今作は先述のとおり作品自体が評価の高い出来栄えです。

 

ゲイリー・オールドマンが主演男優賞の呼び声も高い今回、辻さんの受賞にも大いに期待できるとあって注目されます。

 

これはちょっと目が離せませんね♪

 

【追記】・・・2018/3/5

第90回アカデミー賞授賞式が現地時間3月4日(日本時間3月5日)で、辻さんが見事オスカーを手にしました!

おめでとうございます♪

 

スピーチの第一声で、

「まず最初に、心からゲイリーに感謝いたします。本当にこの素晴らしい旅をゲイリーとご一緒できてうれしいです」

と、主演のゲイリー・オールドマンへの謝辞を述べたのが印象的でした。

 

ゲイリーは効率良くメイクができるよう、何のためらいもなく自らの髪の毛を処理(抜いた?)したんだそうな・・・。

辻さんもプロならゲイリーもプロ。素晴らしいパートナーと仕事ができて良かったですね。