最終回へのカウントダウンが始まっている人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」・・・。
連載40年の歴史に幕を下ろすとのことで、ネット上ではビックリするくらい話題になっていますね。
週刊少年ジャンプに連載が始まったのが1976年だから、私がまだ小学校4年生の頃ですよ!
聞けばその間、一度も休載せずにぶっ続けで描かれていたそうな・・・。
一度は漫画家になろうと夢見た私としては、その尋常じゃない労力が想像できちゃいます。
で、この「こち亀」、調べてみたら、アニメ、ドラマ、劇場コント、舞台、そして映画と、数々の映像化、実写化もされているんですよね♪
初代映画版「こち亀」主演の”せんだみつお”とは?
私なんぞよりずっとお若い世代にとっては、両津勘吉役と言えばラサール石井さんか香取慎吾さんなのかもしれませんね。
ってか、「りょうつかんきち」とキーボードを叩くと一発で「両津勘吉」に変換されるところがスゴイ!!
w( ̄▽ ̄;)w
で、映画版の「こち亀」って言えば、やっぱり香取さんの主演ドラマの劇場版、2011年の「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE ~勝どき橋を封鎖せよ!~」なんでしょうね・・・。
ところが、実は連載開始の翌1977年、せんだみつおさん主演で映画化されていたことは、映画ファンだった私の記憶にも残っておりました。
せんだみつおさんって言えば、当時はめちゃくちゃ人気を集めたコメディアンです。
本名: 中野 光雄
生年月日: 1947年7月29日 69歳(2016年9月現在)
出身地: 樺太真岡郡真岡町生まれ、東京育ち
職業: タレント、コメディアン、俳優
所属: オフィス9
レギュラー番組もたくさんあったし、テレビで見ない日はないくらいの活躍ぶりでした。
かつては「笑っていいとも!」にもレギュラー出演していましたね。
今現在だと、もしかしたら「誰だよ?」なんて声も聞こえそうですが、当時とすれば主演に抜擢されるのも納得の状況だったんですね。
せんだみつお主演の映画版「こち亀」とは?
せんだみつおさんが主演した1977年版の映画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」は、山口和彦さんが監督を務め、東映東京で制作されました。
クレジットされる原作者の秋本治さんの名前は、まだ当時使っていたペンネーム「山止たつひこ」になっています。
噂によると、先んじて大人気だった漫画「がきデカ」の作者、山上たつひこさんからクレームがあったそうな・・・。
そりゃそうですよね、だって、思いっきり文字っているだけだもん。
(  ̄◇ ̄)ノ
で、この映画の主なキャストは次のようになっています。
中川圭一・・・・・・草川祐馬
戸塚五郎・・・・・・浜田光夫
寺井忠・・・・・・・荒井注(元ドリフターズ)
富田警部・・・・・・龍虎(元大相撲力士)
風太郎・・・・・・・田中邦衛
水木ユウ子・・・・・片桐夕子
水木サユリ・・・・・松本ちえこ
松本洋子・・・・・・夏木マリ
さらに、大御所コメディアンだった由利徹さん、たこ八郎さんといった懐かしい方々や、日本テレビ「笑点」の座布団運び山田隆夫さん(元ずうとるび)も出演・・・。
また、歌手の由紀さおりさんも飲食店の女将役で出演して、劇中で持ち歌をフルコーラスで披露するという昭和らしい展開もあります。
しかもカメラ目線・・・。
こういう演出、昔の日本映画にはけっこう多かったんです。
(。-_-。).。oO
で、さらにさらに、当時大人気だったテレビドラマ「Gメン’75」のメンバーも登場!
丹波哲郎さん、若林豪さん、倉田保昭さん、藤木悠さん、伊吹剛さん、夏木陽介さん、森マリアさんという主力陣が友情出演しているんですねぇ~・・・。
両津が敵に囲まれて大ピンチになる場面で、おなじみのドラマ冒頭シーン、横並びに歩いてくる面々の姿が映し出されます(たぶん、ドラマオープニングの使い回し)。
すると実際に「Gメン’75」のお歴々が登場し、敵をチャチャっとやっつけて、
「手柄はお前にくれてやる」
かなんか言って颯爽と立ち去っていく・・・みたいな・・・。
これだけで、この映画のハチャメチャぶりが想像できるかと思います。
まぁ、なんと言うか、暇つぶしにはなる・・・そんな映画ですかね。
それなりに気を楽にして観れば面白いし・・・。
ヾ(´∀`*)ノ
ちなみに、この映画の軸となるシーンのひとつに、派出所内での出産シーンってのがあるんですよ。
でもここ、主役の両津は登場しません・・・。
また、松本ちえこさん扮する女性が警察署内で騒動を起こすシーンがあるんですが、ここにも登場しません・・・。
脇を固める田中邦衛さん、浜田光夫さん、荒井注さんらが活躍するばかりです。
つまり、主人公抜きで盛り上がるエピソードが目立つんですよ。
これって、当時スケジュールが詰まりまくっていた主演のせんださんによる影響だと言われています。
時間が取れないもんで、強引な脚本で強行スケジュールで撮影したんだろうなって感じです。
手抜きとまでは言いませんけど、ハンディーカメラによる長回しっぽい荒い映像に、昭和な感じの風景と合わせると、やっぱり安っぽさは否定できませんな。
あ、言っちゃうと、ラストは原作でもお決まりの派出所爆発シーンであります(笑)。
この映画、一時はVHSビデオとして発売されていたようですが、DVD化はされていないんですね。
「こち亀」最終回を前に、せんださんのインタビュー記事が掲載されていましたが、DVDを発売してほしいと言っていました。
果たしてフィルムネガが残っているかどうか・・・。
それを起こして、テレシネして、デジタルリマスタリングして・・・、そんな手間をかけて発売したところで、何本くらい売れることやら・・・。
|ω・).。oO
【参考】Yahoo!ニュース Wikipedia