世界中で引き起こされるテロ、中国による南シナ海や東シナ海、尖閣諸島などの問題、北朝鮮の核実験やミサイル発射問題、小池都知事と東京都議会、国内で頻発する凶悪事件、あれこれ懸念される中で開催されたリオ五輪・・・。
今の世の中、なんだかいろんなことが一気に巻き起こっている感じで、私のような小心者はソワソワしちゃいます。
そんな中、天皇陛下が東日本大震災以来となるテレビからのコメントを述べられました。
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天皇陛下のご発言を分析!仰りたいことはこういうこと!?
8月8日の午後3時、以前から課題となっている「天皇陛下の生前退位」について、天皇陛下自らがビデオメッセージという形で語られました。
象徴という存在であり、政治に介入することが禁じられているというお立場から、言葉を選びながらのコメントとなりました。
そのため、どうしても遠回しの表現となり、聞く人によっては話の主旨を呑み込めない可能性もあったのでは・・・?
ってことで、天皇陛下の”お気持ち”について、その意味や要旨をまとめてみようと思います。
ご発言の全文は宮内庁ホームページに掲載されており、そこから引用する形で意味を考えていきたいと思います。
【参考】宮内庁ホームページ「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」
序盤には、天皇陛下がこれまで取り組まれた公務や、そのあり方、意味について述べられています。
要約すれば、私などが「公務が多すぎて大変だろうな・・・」なんて思ったこれらについて、陛下は大切で必要なことだと仰っているみたいです。
で、気になる今後のご自身のあり方について、象徴である天皇には「国政に関する機能がない」という事情から、言葉を選んだコメントにつながっていきます。
天皇の高齢化に伴う対処の仕方が,国事行為や,その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには,無理があろうと思われます。
また,天皇が未成年であったり,重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には,天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。
しかし,この場合も,天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま,生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。
天皇陛下が高齢だからといって、公務を減らすことはよろしくない・・・こう仰っているんですね。
現行の「皇室典範」では、天皇が未成年だったり重病になって公務の遂行ができない場合は、摂政という代行者を置くことができるとされています。
でも、天皇陛下が仰るには、摂政を置いたところで、天皇が生きている以上は天皇であることに変わりはなく、”務め”を全うできないのはいかがなものか・・・と。
つまり、
・現状の公務を減らすことはダメ
・さらに、天皇に求められるそれらの公務を全うできないなら退くべき
というお考えが含まれているようです。
天皇が健康を損ない,深刻な状態に立ち至った場合,これまでにも見られたように,社会が停滞し,国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。
更にこれまでの皇室のしきたりとして,天皇の終焉に当たっては,重い殯の行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き,その後喪儀に関連する行事が,1年間続きます。
その様々な行事と,新時代に関わる諸行事が同時に進行することから,行事に関わる人々,とりわけ残される家族は,非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。
こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが,胸に去来することもあります。
昭和天皇がご病気になり、崩御された際にも、葬儀に関連する行司が長々と行われました。
皇室のしきたりとは言え、その影響によって社会や国民の暮らしに影響が及ぶことを心配していらっしゃいます。
ご自身が退き、後継者を迎えることで、この事態を避けられるのではないか・・・って意味のことを仰りたいんだと思います。
昭和から平成に変わったときのことを覚えてない世代に説明しておくと、崩御して1週間くらいはTVCMがなくなり、種々の行事(お祭りとか)自粛されました。確かドラゴンズの優勝パレードも無くなったはず。東日本大震災の直後を思い出していただければいいかと。
— 南風あうし@まいんはーぜ (@aushi_34d) 2016年8月8日
平成生まれの方々に、昭和天皇のご容体が急変なされた時にテレビがどうなったのかを簡単に画像で説明します。全ての放送にずっとこんな感じのテロップが表示されると思って下さい。 pic.twitter.com/nBsFLNLPke
— RAP (@rap_) 2016年8月8日
天皇陛下のご意向に世間の反応は?
私の母親は、同世代ってこともあってか天皇陛下、皇后陛下のご夫婦を尊敬しています。
ご高齢にも関わらず国内外の公務をこなして、実に多忙な生活をなさっていると・・・。
私も母も「いいかげん仕事を減らしてあげればいいのに!」なんて思ったものですが、天皇陛下ご自身は、「公務を減らしてはいけない」と仰る・・・。
これほどの覚悟と決意をもって天皇という立場をお考えだったことに、あらためて頭が下がる思いであります。
「疲れちゃったから辞めたいよぉ~」じゃないんですよ!
天皇という立場に求められるのは何かってことを真剣に考えた末に、「こうあるべき」っていう信念を抱いたがためのご発言なんですよ。
天皇陛下のメーセッージから「強い生前退位の意向」など感じられない。高齢による公務への不安と皇族、国民への気遣いと捉えるべきであり、今後の議論を提起されたものだ。
— 猫組長 (@nekokumicho) 2016年8月8日
そうそう、「強い生前退位の意向」なんて強調しちゃうと、天皇陛下のわがままみたいに聞こえるじゃないですかね!?
そうじゃなくて、その強い責任感ゆえのご意向だということを忘れてほしくないと思うんです。
天皇陛下のお気持ち表明を拝聴して強く感じたのは、陛下が天皇のあり方や御自らの身の処され方をお考えになる時、常に国民のことを念頭に、「国民のために何をなすべきか」の一点に徹されていることです。それほど国民のことを思い国民に尽くされるような君主はこの日本以外に、世界のどこにいるのか。
— 石平太郎 (@liyonyon) 2016年8月8日
日本以外にいるかいないかはともかく、確かに天皇陛下は常に「国民のために」ってことを最優先に考えておられますよね。
「象徴天皇」というご自身の立場について、もうずぅ~っと真剣に考え抜いてこられたことが想像できます。
私なんぞは、もう回りくどい面倒な手続きなんかどうでもいいから、早いとこご意向に沿うようにして差し上げろ!って思っちゃいます。
ところで、日本には「天皇陛下の生前退位に反対」なんて人、存在するんでしょうか・・・??
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【参考】Yahoo!ニュース Twitter 宮内庁ホームページ
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