色々な意味で盛り上がりを見せる平昌オリンピック。
今回注目されたのも、やっぱり北朝鮮をめぐる話題でありました。
2月10日に行われた女子アイスホッケーの試合は、コリア南北合同チームの初陣となるスイス戦。
その会場でひときわ人目を引いていたのが、北朝鮮応援団のによるパフォーマンスです。
なぜなら、全員が突然、同じ男性の顔が描かれたお面をつけたからです。
その異様な光景に、世界中のメディアが一斉にカメラを向けたのですが、これはいったい・・・?
北朝鮮応援団がつけたお面の男性は誰?
アイスホッケーの試合会場の応援席では、北朝鮮の美女軍団(?)による華やかなパフォーマンスが繰り広げられました。
When you sit next to #NorthKorea’s cheering squad at speedskating.#PyeongChang2018 #olympics @NBCOlympics pic.twitter.com/e3TRP7NYiL
— Carl Quintanilla (@carlquintanilla) 2018年2月10日
彼女らは、「統一旗」を振りながら
「頑張れ!」
「私たちは1つだ!」
などと声援を送っていたそうです。
何と言うか、相変わらず「らしいなぁ~」としか表現できない、ガッツリと演出されたシンクロぶりであります。
これだけならわりと見慣れた光景とも思えるんですが、突如情景は一変するのであります。
「なんじゃこりゃ?」
と思わず口にしてしまいそうな異様な光景であります。
スタンドに座って応援する女性の全員が一斉に顔にかざしたこのお面・・・
全部同じ顔で、うっすら微笑んでいるように見えますが、これはいったい誰なんでしょうか?
韓国「正しい政党」に所属する議員ハ・テギョン氏は、自身のツイッターから次のようにつぶやいています。
北朝鮮の応援団は、堂々と金日成の仮面をつけて応援するのですね。
ここを平壌オリンピックだと考えているのでしょう。
金日成・・・そう、金正恩氏の祖父にして、北朝鮮の「偉大なる首領様」と称される人物です。
このお面に描かれた顔は、金日成氏の若い頃のそれだと言うんです。
なるほど、髪型や微笑んだ口元など、同一人物だと考えて間違いなさそうですね。
お面をつけての応援が意味するものとは?
お面の男性が金日成氏であることは、目にした大抵の人が確信するところでしょう。
ところが、東亜日報などによれば、韓国統一部は次のように否定していると言います。
金日成の仮面をつけて応援する北朝鮮の応援団」といった報道は誤った推測であることをお伝えする。
現場の北朝鮮関係者に確認したところ、報道で推測されたような意図は全くなく、北朝鮮が自らそのような表現をすることは決してないと確認した。
これには、
「だったら、いったい誰なんだよ!?」
「何の意味があってお面なんかつけるんだ!?」
といったツッコミが怒涛のように寄せられたとか寄せられなかったとか・・・。
金日成氏であることは誰の目にも明らかなのに、韓国側はどうしてこうも北朝鮮の行為をフォローするのか?
金日成氏は彼女らにとって、太陽のような象徴的な存在だとされています。
つまり、北朝鮮にとっては自己主張の最たる表現なわけで、応援団の女性たちに意図はなくとも、これを演出した側には大いに意図があったと思われます。
今回の冬季五輪は「平昌オリンピック」ならぬ「平壌オリンピック」だと揶揄されています。
事実、北側もそういう格付けで今回のオリンピックをとらえている側面もあるんでしょう。
「このオリンピックの主役は我々だ」
くらいに考えて、この機に乗じて一気に韓国との対話を推し進めようとしているんじゃないでしょうか。
強引に推し進めた核・ミサイル開発で歪んだ自信を持つようになり、対等に、いや上位に立ったつもりで、
「そろそろ話合いに応じてやってもイイよ」
くらいのスタンスなのではないでしょうか。
やりたい放題の北朝鮮・・・文大統領ってば、誘いに乗って訪朝しちゃうつもりなのかな。
なんだか心配です。