民進党が政府自民党の森友学園問題を追及する中、まさしくブーメランのように辻元清美議員が次にような行為をしたとする疑惑が持ち上がっています。
① 森友学園が運営する塚本幼稚園の敷地内に、辻元清美議員が侵入しかけた。
② 瑞穂の國記念小學院の建設工事へ息のかかった作業員を送り込み、ウソの証言をさせた。
そこで、①②の疑惑について順に詳しく見ていきましょう。
辻本議員の塚本幼稚園への侵入について
これについてはよく分からない点が多いですね。
なにしろ、籠池理事長夫人のメール内容が全てであり、その文章があまりにも下手なもので・・・。
該当部分を書き起こしてみると、次のようなものであります。
民進党の議員はおもしろがって 先生方に近より 怒らせようとして ニタニタ笑いながら 幼稚園に侵入するので びっくりする子達をみて 笑うのだそうです 先生方は 入らせないように阻止させるのです 家の前にも報道陣が今もいて 警察に 今通報しました
（中略）
辻元清美が幼稚園に侵入しかけ 私達を怒らせようとしました嘘の証言した男は辻元と仲良しの●●●●●の人間でしたさしむけたようです（原文ママ）
状況がどうも分かりづらいんですが、
・辻元清美議員ら民進党の議員が、おもしろがって幼稚園の先生方を怒らせようと侵入してくる・・・
・ゴミの処理問題についてメディアでウソの証言をしたのは、辻本議員の仲良しの人間が差し向けた人物だ
みたいなことを言いたいようです。
ただ、問題になっているのは、このメールの内容を受けての民進党の言い分のようですね。
先ほどの記事でも引用しましたが、民進党役員室が報道関係へ伝達した以下の内容です。
平成２９年３月２４日
報道関係各位
安倍昭恵夫人と籠池夫人との間のメールについて
民進党役員室本日、公表された安倍昭恵夫人と籠池夫人とのメールには、わが党の辻元清美議員に言及した箇所がありますが、そこで記されている内容は事実に反する虚偽のものです。
本年3月1日のメールに、辻元清美議員が塚本幼稚園に侵入しかけたとされていますが、そのようなことは一切なく、そもそも同議員は塚本幼稚園の敷地近くにも接近していません。
このことは、周囲にいた多数のメディア関係者を含め、皆が確認しているところです。
また、辻元清美議員が、作業員を下請け業者に送り込んだとされていますが、これも全くの事実無根です。
これは、ネット上で流された根も葉もない噂を信じたためと思われますが、そのような事実は一切存在しません。
メディア各位におかれては、このような誤った内容を拡散しないよう強く求めます。
引用元：kiyomi.gr.jp
塚本幼稚園への侵入疑惑についてのみ言うなら、「（敷地近くにさえ）接近していない」とする部分に疑問符が立ちます。
と言うのは、民進党のホームページに掲載されている内容との比較によって、けっこうな違いが見受けられるからです。
2月22日に民進党ホームページに記載されている民進党調査団による瑞穂の國小学校建設現場視察の報告では、掲載されている画像に辻本議員の姿も写っています。
しかもその後、「塚本幼稚園にも訪問した」ことが記されており、そこに辻本議員だけが同行していなかったとは考えにくいわけです。
つまり、少なくとも、単独でないとは言え塚本幼稚園の敷地付近には接近している可能性が大きいと言えそうです。
となると、先ほどの報道関係への要求からも、民進党が事実の揉み消しにかかっている状況が感じられます。
会見の中止にまつわる玉木雄一郎議員の妙な言い訳や逆ギレも、そして姿を見せない辻本議員も、不自然と思われても仕方がないんじゃないでしょうか。
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辻元清美議員が森友学園問題追及のために偽装工作を図った？
籠池夫人と昭恵夫人のメールのやり取りで言われているもう1つの疑惑についてです。
瑞穂の國記念小學院の建設工事で、ゴミの処理状況に関する報道で作業に携わった人物が森友学園側にとって都合の悪い証言をしていました。
どうやらこの人物が、辻元清美議員とつながりのある生コン団体から送り込まれた人物であり、その証言もヤラセ、つまり偽装だったのではないかと言うんですね。
言ってみれば、政府自民党を追い込むためにスパイを送り込み、ニセの証言をするように指示していた・・・と。
籠池夫人と昭恵夫人のメールには、このスパイの存在を指摘する内容と、その動きに警戒しようと用心するかのような文言も見られます。
これが事実であるなら、民進党がメールの公開を要求していながら急遽それを拒否し始めた理由も分かるような気がするのですが・・・。
辻元清美議員の関与を連想させる事例が発覚？
実は、森友学園問題よりも場合によっては大きな問題になりそうな過去の事例が発覚したそうです。
それが、今回問題になっている森友学園に払い下げられた土地のすぐ隣の土地・・・。
大阪府豊中市が国から買い上げた野田中央公園であります。
それぞれの売買状況をザックリと整理すると以下のような感じです。
【森友学園への国有地払い下げ問題】
・不動産鑑定士の査定額は9億5,600万円だった
・地下から出た大量のゴミの撤去を理由に1億3,400万円にまで値引きされた
【野田中央公園の疑惑】
・森友学園問題の土地のすぐ隣の土地
・平成21年度に大阪府豊中市が14億2,386万円で国から購入とされていた
・実はそのうち14億262万円が国からの補助金で賄われていた
・豊中市の負担は実質、2,124万円だけだった
野田中央公園の土地については、「平成22年10月12日建設水道常任委員会（決算）－10月12日-01号」の59ページ目にて事実確認ができます。
そこには岡本清治委員の以下のような発言が見受けられるからです。
◆委員（岡本清治） この（仮称）野田中央公園につきましては、当初予算が15億455万円、契約金額が14億2,386万円となっておりましたけれども、その後さまざまな国庫補助金と合わせて14億262万円が補助対象となるといったことから、実質１億8,250万円の市債も2,124万3,000円の一般財源で購入することができたと、夢みたいな話でございますが、これはどういうかげんでタイミングよくこうなったかわかりませんけれども、政権かわったからこうなったかどうかわかりませんが、どちらにしても当初は理事者も頭を悩ませておった大変大きな金額でありますが、一般財源で買えるといったいいチャンスに恵まれたんではないかと思っております。
この補助金の内訳については、同資料の同じく59ページの市街地整備室長：佐佐木実氏の発言から明かされているところであります。
◎市街地整備室長（佐佐木実） （仮称）野田中央公園につきましては、当初の用地費を15億455万円として計上しておりましたんですが、契約金額は14億2,386万3,000円となってございます。当初予定しておりました住宅市街地総合整備事業の国庫補助金としてです。事業費の２分の１に相当いたします７億1,193万円の補助金と合わせまして、平成21年度は国の経済危機対策といたしまして単年度限りの補助金でございます地域活性化・公共投資臨時交付金が創設されまして、当初85％程度の充当率を想定してございましたが、結果として97％を超える６億9,069万円となったことから、住宅市街地総合整備事業の国庫補助金と合わせまして合計14億262万円の国庫補助金をいただくことができたものでございます。そのため、当初予定しておりました市の負担でございます１億8,250万円の起債が2,124万3,000円の一般財源での支出が可能となり、大幅に市の負担を低減することができたものでございます。
これによれば、
・正当な補助金（住宅市街地総合整備事業の国庫補助金）として、当初金額の約2分の1に相当する7億1,193万円
・さらに、国の経済危機対策として平成21年度に限り創設された、地域活性化・公共投資臨時交付金として6億9,069万円
が、補助金として得られたとされているわけです。
実に好都合な展開だったわけですが、その裏に少々気になる出来事がありました。
実はこの時期、まさに平成21年度に政権が自民党から民主党に変わっており、当時の国土交通副大臣に辻元清美議員が就任しているんです。
さらに加えて言うと、当時の辻元清美議員の衆議院議員選挙区は大阪10区です。
そして・・・
記憶にある方も多いと思いますが、辻元清美議員と関西生コンの蜜月関係が「月刊宝島」にスクープされたのもまた、平成21年のことでありました。
言ってみれば、辻元清美議員には以前から黒い噂があるわけで、今回の籠池夫人と昭恵夫人のメールに名前が登場したことで、どうしてもそれらを連想させるわけです。
籠池夫妻の発言の信憑性は実に疑わしいものだし、それを単純に信じることはできないでしょう。
今回の辻元清美議員の疑惑にしたって、事実確認ができているわけではありません。
ただ、玉木雄一郎議員が予定していると言っていた辻本議員の記者会見が中止になったり、その後の不自然なツイート内容や、メディアでまるで報じられない現状など、どうにも納得の行かないことが多いのも事実です。
政府自民党を追い込む千載一遇のチャンスだし、ブーメランを受けている場合じゃないのは分かります。
でも、やましいことがないなら証拠を示して堂々と会見して説明すればイイだけのことです。
もっとも、森友学園問題に揺れる安倍首相や昭恵夫人、そして政府や財務省と大阪府にも同じことが言えるわけですが・・・。
政府も民進党も、お互い逃げ切りたいもの同士の追及合戦が、国民が納得のいく解決を見られるとも思えませんけどね。