国境の壁の建設費を巡って、アメリカのトランプ大統領からケンカを売られる形になったメキシコのペニャニエト大統領にスポットを当てようと思います。
予定されていた両者の会談は中止になったものの、1月27日に1時間ほどの電話会談を行ったそうな・・・。
そんな話題に前後して、
「メキシコのペニャニエト大統領がイケメン!」
なんて声が上がっているようで、その人物像が気になり始めました。
そして、経歴や支持率などを調べるうちに、徐々に見えてきたトランプ大統領との共通点とは・・・?
ペニャニエト大統領のプロフィール
日本語って特殊なので、外国人の名前を表記するのが難しかったりしますね。
今回取り上げたペニャニエト大統領ですが、本名は、
Enrique Pena Nieto
です。
スペイン語の発音からすると、無理やりカタカナ表記にした場合、
エンリケ・ペーニャ・ニエト
となるようですが、日本国内では一般的に、
エンリケ・ペニャニエト
とされることが多いみたいです。
ちなみに日本の外務省では、
エンリケ・ペニャ・ニエト
という表記になっているそうです。
ちょうど両者の中間を採用した感じでしょうかね・・・?
そんな大統領のプロフィールをまとめると以下のようになります。
資料が少ないんで、ウィキペディア大先生に頼ることになりましたが・・・。
出身地: メキシコ合衆国メヒコ州アトラコムルコ
学歴: パン・アメリカン大学卒業
職業: メキシコ合衆国 第57代大統領(2012年12月1日~)
政党: PRI(制度的革命党)
ペニャニエト大統領は、電気技術者のお父さんと、学校教師のお母さんの間に生まれました。
詳しい経歴は不明ですが、2005年から2011年まで故郷のメヒコ州で知事を務めています。
2012年の大統領選にPRI(制度的革命党)より出馬し、不正の疑惑が持ち上がったものの、連邦選挙管理委員会による有効判断によって当選しています。
1993年に結婚し、3人の子供を儲けていますが、2007年に奥様と死別・・・。
3年後の2010年に現在のアンヘリカ・リベラ夫人と再婚しています。
この夫人、元女優さんだそうで、画像を見る限り大統領より背が高く、イケメンの評判高い大統領とは美男美女の素敵なカップルであります。
ちなみに、ペニャニエト大統領には、愛人との間にも2人の子供が誕生しているそうな・・・。
これがいつ頃のことなのか判然としません(一説には前妻の急死後とも)が、お国柄・・・とでも言うべき状況なのでしょうか・・・?
イケメンだけあっておモテになるんでしょうね♪
ペニャニエト大統領は「ロス・ピノス」と呼ばれる大統領官邸に暮らしていますが、高級住宅地のローマ・デル・チャプルテペックに、夫人名義で大豪邸を所有しています。
ただ、この豪邸、高速鉄道の建設を請け負った業者から購入されていて、国民からは不正疑惑の眼差しを向けられているんだとか・・・。
さらにペニャニエト大統領ってば、2014年に5億8千万ドルもの予算を計上して、大統領専用機を購入しています。
なかなかにビジュアルを気にされる方のようですね。
自分なりの「大統領像」みたいなイメージをお持ちなのでしょうか。
実際、お召し物もオシャレだし、調べてみたら、世界で最高級とされるハリウッドの紳士服店「LA CASA DE BIJAN」に行き着けており、すでに200万ドルものショッピングをしていると言われています。
奥様が資産家なんでしょうかね・・・?
ま、多少は贅沢しようとも、国民が納得できる政治を実現してくれれば文句はないんですが・・・はたして・・・?
ペニャニエト大統領とトランプ大統領に共通点を発見!?
国境の壁問題によって確執が生じたペニャニエト大統領とトランプ大統領・・・。
調べてみると意外な共通点が浮上しました。
自らの当選によってPRI(制度的革命党)を12年ぶりの政権奪還に導いたペニャニエト大統領。
この点、アメリカの歴代大統領は民主党と共和党がほぼ平均的に二分して競い合っています。
ただ、今回はオバマ大統領の民主党から、トランプ大統領の共和党が政権を奪取した形です。
ペニャニエト大統領が当選した際の得票率は38%・・・。
立法府での過半数には至らなかったものの、当選が認められた格好です。
当時、メキシコ各地でペニャニエト大統領誕生に反対する数千人規模のデモ行進が行われました。
この際に、選挙の不正疑惑や、メディア報道のあり方が問われることとなりました。
また、かつて長期政権を維持していたPRIの復権についても抗議の的となりました。
なぜなら、国民にとっては「PRI=汚職と失敗」だったからです。
どうでしょうか・・・?
微妙な得票数の中での当選、大規模な反対デモ、メディア報道のあり方・・・。
状況こそ違えど、トランプ大統領の周辺事情を連想させませんか?
また、ペニャニエト大統領は選挙に出馬する際、次のようなことを公約に掲げていました。
・経済の活性化
・国営石油会社ペメックスの完全民営化
・麻薬に関する暴力の減少
これらによって支持を広げたわけですが、当選後の批判に対しても次のように表明して、反対派の疑念を否定しています。
・政府をより民主的&近代的なものにする
・批判に対して開かれた政治
・薬物犯罪との戦いの継続
・犯罪者との協定を結ばない
これらを見るにつけ、メキシコの政治腐敗がどれほどのものだったのか想像できますね。
犯罪を減らすための戦いについては、フィリピンのドゥテルテ大統領や、アメリカのトランプ大統領とも共通する見解のように思えます。
しかしながら、現在のところ、ペニャニエト大統領は犯罪を減らすことを実現できておらず、政治の腐敗もあらためて表面化するなど、国民の不満は広がる一方のようです。
つまり、公約が実現できていないわけです。
その支持率は40%を下回ることもあり、かなり厳しい状況であると言えそうです。
対するトランプ大統領・・・。
支持者へのアピールなのでしょう、公約実現に向けた大統領令に猛スピードでサインしまくっています。
でも、どの公約も無茶な内容が多く、すんなりと実現するのは難しそう・・・。
メキシコとの国境の壁建設問題では、ペニャニエト大統領の猛反発にあって直接会談は中止されましたが、電話会談で何やら落とし所を探ったような感じです。
支持者の納得がいくような公約実現はうやむやになるんじゃないでしょうかね・・・?
また、減らすと言っている薬物汚染や犯罪についても、トランプさんが主張する移民が原因とばかりは言えず、根本的な解決には至らないとされています。
これらの先行きの状況によっては、トランプ大統領の支持率も急落する可能性があるし、ペニャニエト大統領の現状に似てくるような気もします。
いずれにせよ、トランプ大統領の今後の動向からは目が離せませんな。
【参考】Yahoo!ニュース Twitter Wikipedia