「今世紀最後の戦う(犬の)訓練士」こと中村信哉さんが、2018年1月29日放送のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に登場し、視聴者からの反響がスゴイみたいです。
本気で人に噛み付くなど、飼い主の手に負えないほどの凶暴犬を更生させるため、犬の訓練所を運営している中村さん。
ただ、そのしつけ方法は、一歩間違えば虐待にも受け取られかねない “愛のムチ” を含むもの・・・。
視聴者の中には批判のこもった感想を寄せる人も見られると言うのですが・・・。
中村信哉訓練士の「仕事の流儀」とは?
中村信哉訓練士がしつけを請け負う犬のほとんどが、他の訓練所がさじを投げるほどの問題犬・・・。
中村さんいわく、よく耳にする「褒めてしつける」のは、プロならできて当然の基本中の基本なんだそうです。
それが通じなくて他人がギブアップした犬に真正面から接し、時に体罰が必要な犬が存在するという現実から目を背けてはならないと言います。
この日の「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、視聴者が心を揺さぶられたのが、8歳の柴犬「まめ蔵」と、そのしつけに取り組む中村さんの様子でした。
執拗に人を避けようとし、中村さんの指示にも従わないまめ蔵・・・。
檻の中に手を伸ばすと、まめ蔵は悲鳴のような声を上げて、その手に噛み付きました。
「痛えっつうんだよ!」と声を上げつつ、拳や平手でまめ蔵の頭を叩く中村さん。
愛犬家からすれば信じられない光景かもしれませんが、数日後、あれほど人を避けていたまめ蔵が、中村さんの後を着いて歩くようになりました。
我慢を覚えさせるべくエサを与えない中村さんでしたが、それでもまめ蔵は「待て」や「伏せ」の指示に従うようになります。
そこまで更生させた上で、中村さんはご褒美としてエサを与えます・・・。
見る人によっては実に厳しい訓練の風景です。
でも、すっかり成長したまめ蔵の姿に飼い主は涙を流します。
さらに、迎えた訓練所を卒業する日、自ら中村さんに駆け寄るまめ蔵。
中村さんはまめ蔵をしっかりと抱きかかえつつ、「ありがとう」と囁くのでした。
訓練犬には時に厳しく接する中村さんですが、次のように語っております。
(叩くことは)気持ち良くはない。これでも犬好きなので・・・。
でも、厳しいのが嫌いだからといって、やらなかったら、襲ってくることも止まらないし、かみ続ける。
かむ犬は治らないと処分してしまったケースがある。
どんな方法を使っても、飼い主の元で一生を送らせたい。
ほめるしつけが間違っているとは思わない。
ほめるのも大事、叱るのも大事、片一方だけでやるのがダメ。
まったくほめられなかった子どもはどうなるか。
同じことが犬の業界でも起きている。
中村信哉訓練士のプロフィールは?
「北栃木愛犬救命訓練所」の所長を務める中村信哉さん。
誕生日は公表されていませんが、1970年生まれだそうですから、2018年1月現在で47歳か48歳になられるんですね。
そのプロフィールには次のように記載されております。
・1980年、栃木県立石橋高等学校を卒業後、栃木県警察犬訓練所に入所
・5年半の修業を経て独立開業、「犬の学校・北栃木愛犬警察犬訓練所」を設立
・栃木県北の矢板市で1年半、西那須野町(現:那須塩原市)で2年間、出張訓練を中心に活動
・1997年末、大田原市羽田に訓練所を構え現在に至る
・2013年9月、“愛犬救命訓練士”の呼称を使い始める
・平成25年12月1日、“北栃木愛犬救命訓練所”と名称を変更
引用元:http://avdj.sakura.ne.jp/ 一部編集
高校生の時に、
「ただのペットだったシェパードが訓練を施されて盲導犬になって、盲目になった主人公を助けるという昼ドラを見て訓練の凄さを知ったこと」
が、訓練士になった理由だと語る中村さん。
そんな中村さんのプロフィールには「所持資格」として、次のように書かれています。
ユーモア五段
空手初段
書道七段
英検三級
なるほど、ユーモアのセンスはお持ちのようですね♪
ただし、中村さんの真骨頂は、
「いわゆるプロの訓練士と言われる方々でさえ取り扱えない“本気咬みのわんこ”を訓練できる」
ということであり、それを自負するからか、そういう方々とは一線を画す意味でも、あえてその方面の所持資格は記載していないんだそうです。
得意とする犬種は、グレートピレニーズ、セントバーナード、シベリアンハスキー、アイリッシュウルフハウンドといった、訓練の難しそうな犬種。
見習い時代に121頭、独立後に1,130頭(内、本気咬みのわんこ取り扱い319頭)というキャリアが物を言うのでしょうか。
空手や琉球古武術をたしなむという中村さんは、「趣味・特技」の欄に次のように記しております。
「武術で鍛えた精神力が本気咬みの咬癖犬を救う」
そのモットーは、
・オーナーさんに「先生に任せてよかった」と思ってもらえるような訓練を施すこと
・人に感動してもらえるような訓練を施すこと
だそうで、さすがにプロとしての意識の高さを感じさせます。
中村信哉訓練士に愛犬のしつけを申し込むには?
「こよなく犬を愛せる人」を尊敬し、「日本に本気で咬むわんこを訓練できる訓練士がいないこと」を悩んでいるという中村信哉さん。
日本の飼い主が欧米並みに犬の扱い方に上達し、不幸な犬がいなくなることを望んでいるんだそうです。
こんなにプロ意識の高い中村さんに、愛犬の更生をお願いたい場合には、下記ホームページのお問い合わせ欄から連絡してみてください。
なお、「北栃木愛犬救命訓練所」の情報は以下のようになっております。
一応、地図も載せておきますね。
アクセスは、西那須野塩原ICおよび那須ICから、車で20分ほどです。
「道に迷いましたらお電話ください。詳しくご説明いたします」とのことですので、足を運ぶ際には参考にしてみてください。
ちなみに、中村さんとは無関係なんですが、犬の噛み癖を解消するための↓こんな本も発売されていますよ。
あ、でも、もしかしたらこの手の訓練法が、中村さんの言う「いわゆるプロの訓練士」「そういう方々」の類いなのかも・・・!
でも相手が小型犬だったりしたら、ついつい褒めまくっちゃいそうですな。