安倍晋三首相が神戸市中央区の神戸ポートピアホテルで開かれた神戸「正論」懇話会で講演したのは、6月24日・・・。
なぜか3日後の27日夜になって、その中の一部の発言に批判が集まっています。
聞くところによると、非正規労働者には「責任感」や「やる気」がないと決めつけるような内容だったと言うんですね。
これに対して、非正規労働者や専門家(?)の方々がご立腹なんだそうな・・・。
なんだか気になったので調べてみましたよ。
安倍首相への批判のきっかけと世間の反応は?
ざっくりと調べてみると、どうも27日の18:36に「共同通信47NEWS」に掲載された記事が発端みたい・・・。
そこには実に短文で、次のように書かれておりました。
安倍晋三首相が憲法改正や残業規制などに意欲を示した24日の神戸市の講演で、非正規労働者は責任感ややる気がないと受け取られかねない発言があり、非正規で働く人や専門家から「責任感を持って仕事をしている」「非正規の現場を知らない無神経な発言だ」といった批判が出ている。
首相は講演で、憲法への自衛隊明記の必要性や成長戦略などを語ったほか、正社員と非正規労働者の不合理な待遇差の解消を目指す同一労働同一賃金実現の重要性に触れ「非正規の時にはなかった責任感や、やる気が正規になって生まれていく」と述べた。
引用元:共同通信47NEWS
「非正規の時にはなかった責任感や、やる気が正規になって生まれていく」
この部分に敏感に(?)反応した方が一定数おられたようです。
確かにここだけを抜き出してみると、聞き様によっては失礼な話ですよね。
事情があって非正規雇用に応じ、それでも責任感を持って仕事に取り組んでいる人だって大勢いるわけですから。
そうした姿勢で臨んでいる方ご本人からすれば、カチンと来るのも理解できます。
でも、これを傍観するネット上の方々からは冷めた意見も多く見受けられるんですね。
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”A さん”]稲田(防衛相)は非正規労働者だったのかなあ?
責任感ねえぞ、あいつw [/speech_bubble] [speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”2.jpg” name=”B さん”]非正規がやる気がないなんて常識であり社会問題だろ
現実無視して言葉狩りする馬鹿がいるかよ [/speech_bubble] [speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”C さん”]あげ足取りすぎる
何の影響もねぇーよ [/speech_bubble] [speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”2.jpg” name=”D さん”]どんな文言だったのか
それを見ないとわからない [/speech_bubble]
そう、最後の方が言っておられるように、安倍首相のスピーチ全体を確認しなければ、その真意は分かりませんよね?
なので、全文をチェックしてみましたよ。
安倍首相の発言の真意は?批判はたんなる揚げ足取りなのか?
問題の発言は、安倍首相が提唱する「成長戦略」の一環として、「働き方改革」や「企業の人材戦略」について触れた際に飛び出しました。
産経新聞ニュースの文面を参考にしたんですが、すごく長いので抜粋してみますね。
この4年間で大企業では労働生産性が1割以上向上した
一方で中小企業では伸び悩みがみられる
人材不足の問題が顕在化する中で、また中小企業における賃上げを持続的かつ力強いものとするため、中小企業の生産性向上は待ったなしの状態
生産性向上の正否は、中小企業の設備投資をどれだけ伸ばすかにかかっている
中小企業の設備投資を力強く支援していく
生産性をあげる最大の切り札が『働き方改革』である
(例を挙げ)労働環境や待遇が、いかに働く人の意志、やる気を変えることか
ひとりの人材を辞めさせてしまうのか、会社の生産性を高める戦力に活かすのか、それはすべて会社次第、経営者の手腕にかかる
不合理な待遇差を是正することで、人のやる気につなげるべく、同一労働同一賃金を実現する
非正規のときには無かった責任感が、正規になって生まれてくる
これによって生産性も上がっていく
引用元(一部抜粋&編集):sankei.com
どうでしょうか・・・?
問題の発言が登場するまでの経緯が少しでも伝わればイイんですけどね。
私は安倍首相の擁護なんかするつもりもないですけど、これはまさしく“揚げ足取り”だと思います。
日本語って難しい・・・。
私なりに解釈するとすれば、
「非正規のときより一層の責任感が生まれてくる」
という意味に受け取れるんですけどね。
ま、今の安倍首相ってば、あれこれ疑惑が重なって不信感いっぱいの目で見られていますから・・・。
ちょっとした言葉遣いにも過敏に反応する人がいるだろうし、またそんなネタを血眼になって探しているアンチも存在するわけです。
もっとも、そんな不信感を招いたのも自業自得・・・。
来る東京都議選の行方が興味深いところですな。