中間報告とは何?共謀罪法案が究極の強行採決で成立したカラクリは?

 

 

 

2017年6月15日、ついに「テロ等準備罪」法案が可決成立しました。

 

これは、「共謀罪」、すなわち、犯罪を計画段階から処罰できるという趣旨を含んだ、「改正組織的犯罪処罰法」であります。

 

例によって(?)強行採決で決まったわけですが、そこに用いられたという「中間報告」なる言葉が何度も報道に使われています。

 

今回の強行採決のために使われた手法だって・・・。

 

よくどっかの会社に勤めているときに、

「今回のプロジェクトの進捗を中間報告として提出しろ」

みたいな使われ方をしたように思うんですが、それとはちょっと趣が異なるようであります。

 

何なんでしょうね、これ?

 

 

中間報告・・・与党が使った強行採決のための裏ワザとは?

今国会の会期末(18日)が迫る中、与党が法案成立に向けて用いた奥の手・・・。

それが「中間報告」なる手法なんですが、意味が分かりませんでした。

 

そこで調べてみると、なんとも与党に有利に定められた法律があって、これに基づいた手法であることが判明しましたよ。

 

通常だと、国会審議の流れというのは、衆議院も参議院も同様で以下のとおりです。

 

[各委員会で審議されてから採決]⇒[本会議で討論されてから採決]

 

 

ところが、国会法56条にもとづく「中間報告」という手続きを用いれば・・・

 

[各委員会での審議を打ち切り(採決の省略)]⇒[本会議で討論されてから採決]

 

 

つまり、各委員会での審議を打ち切って、採決を省略し、「中間報告」として本会議の討論へ持ち込むことができるんですって。

('д')ァン?

 

その国会法に定められた56条というのが以下の部分であります。

 

国会法56条

「特に緊急を要するものは、発議者又は提出者の要求に基き、議院の議決で委員会の審査を省略することができる」

国会法56条の3

「各議院は、委員会の審査中の案件について特に必要があるときは、中間報告を求めることができる」

 

もし、与党と野党で意見が分かれている法案であったとしても、与党側はこれを行使できるんですと・・・。

 

すると、各委員会では、これまでの法案審議の経過を委員長が「中間報告」としてまとめることで、いきなり本会議の討論&採決に持ち込めるんだと・・・。

 

ここで言う「委員会」とは、法案審議の中心的な場であります。

 

ところが、与党の一存でこれを省略し、本会議の採決に持ち込めるというわけで、「中間報告」という手法は「禁じ手」とも呼ばれているんだそうです。

 

 

今回の法案で「中間報告」が用いられたことに対し、野党側は、

 

「乱暴なやり方だ!」

「国会審議の否定につながる究極の強行採決だ!」

 

なんて反発をしているわけであります。

 

ただでさえ議論が足りないって言われていた中での強行ですからね・・・。

 

で、先ほどの国会法を今一度見ていると、「中間報告」を要求できる条件として、

「特に緊急を要するものは・・・」

「特に必要があるとき」

なんて、実に簡単かつ曖昧な文言にとどめられているんですね。

 

ほんと、与党にばかり都合のイイ法律のようであります。

 

それにしても・・・政府与党、いや安倍政権は・・・急いでいたんですねぇ~。

 

「特に緊急を要し、特に必要がある」

と判断されたわけでしょうが、どうやらその緊急性というのは、あくまでも政府与党側だけのご都合だった気がしますが・・・。

 

ちなみに、法案成立前に野党が提出した金田法務大臣&内閣不信任案はことごとく否決されておりました。

これまた、圧倒的な与党側の「数の力」によるところです。

 

これって、この一方的な偏りって、なんか違和感ありませんか・・・?

 

自民党議員はみぃ~んなYesマンなんでしょうか?

 

なんか、「安倍さん一強」なんて言われているそうですね。

この現状を「独裁」とまでは言いませんが、これでイイんでしょうかね?

 

たとえば・・・

アメリカにも与党野党があるわけですが、聞くところによると、同じ党に属しているからって、決して一枚岩ではないんだそうです。

 

自分を選挙で勝たせてくれた選挙区民の評判が大切だから、マルっと強調するようなことはないんだとか・・・。

 

つまり、党の方針だとしても、自身のそれに沿わなければ堂々と反対するという空気ができているって言うんですね。

 

また、詳しくは知らないんですけど、政府のあまりに偏った政治動向をチェックする機関もあるそうな・・・。

 

日本にも似たような機関はあるみたいですけど、機能していないんじゃないかって・・・。

 

よく知らんけど。

('д')ァン?

 

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「テロ等準備罪」法案については賛否もいろいろだけど、国民のほとんどが「理解していない」「よく理解できていない」とする中での強行採決だったわけです。

 

過去に「中間報告」が用いられたのは衆院では4例、参院では18例あるそうで、安倍首相は第1次安倍政権の頃に「改正国家公務員法案」を成立させるために使っています。

 

これには批判が集中して、直後の参院選で自民党が敗れる原因の1つになっています。

 

今回の「中間報告」発動・・・これがどういう影響を生むのか注目されます。

 

これまた聞くところによると、安倍首相ってば「国民はバカ」くらいに思ってナメてかかっているそうですが、どうなるんでしょうね?

 

なんか今の日本の政治・・・

漠然とだけど、ちょっとコワイなぁ~・・・イヤだなぁ~。

 

あ、そう言えば、「テロ等準備罪」法案が成立したら海外へ逃亡するとか言っていた、どこかの政党のナンチャラって議員・・・。

 

いつ出国するんでしょうね?

ヽ( ̄▽ ̄;)ノ ドウデモイイケド・・・