ボクシングのWBAミドル級タイトルマッチで、疑惑の判定によってフランスのアッサン・エンダムに敗れる形になった村田諒太選手・・・。
その判定は物議を醸し、なんとWBA会長のヒルベルト・メンドサJr.氏が謝罪コメントを発表するという異例の展開になりましたね。
どういう展開になるのかと注目される中、これとは別に、なんとWBCとWBOからタイトルマッチのオファーが舞い込んだんだそうな!
でも、WBCミドル級の現王者と言えば・・・!!
疑惑で混沌とする中、WBCとWBOから思いがけないオファーが!
さて、先日の試合の直後のコメントでは、
「村田はコンプリート(完璧)な選手ではなかった」
などと発言し、さも判定は当然だったかのような態度を見せたというアッサン・エンダム選手・・・。
でもその内容は、ダウン1回、ダウン同然のダメージ数回を含み、有効打も相手への圧力(主導権?)も村田選手が上回っていたと、誰もが感じるものでした。
唯一エンダム選手が勝っていたのは、その手数(繰り出したパンチの数)だけ・・・。
スポーツ競技としてのボクシングが手数を重視するのは知られていますが、ダウンや有効打数より優先順位が高いとは思えませんよね。
増してやプロのリングです。
素人目にもダメージが大きいのはエンダム選手の方だと明らかなのに、あのジャッジの割れ様はおかしいとしか言いようがありませんでした。
そもそも、採点基準の統一すらできていないってことですやね・・・。
世界的にも話題になり、これまで以上に評判を落とす勢いのWBA。
さすがにヒルベルト・メンドサJr.会長もヤバいと思ったんでしょうか・・・。
さて、会長の謝罪コメントの中では、村田選手VSエンダムの「再戦指令」まで飛び出していますが、村田陣営は慎重な姿勢のようです。
そりゃそうですよね・・・。
村田選手にしてみれば、かの一戦にすべてを注いで準備をしてきたわけで、
「結果がおかしかったからもう一度戦って♪」
なんて言われても、「はい、そうですか」とは行かないでしょうよ。
「だったら判定を訂正しろや!」
なんて声も聞こえてきそうですが、それはそれで村田選手としても後味が悪すぎます。
この疑惑の判定が世界的にも話題になって、結果的に村田選手の名前はさらに認知された感があります。
事実、WBCとWBOからタイトルマッチのオファーが来たって、村田選手の所属ジム(帝拳)が明らかにしたって言うんですから!
実現すれば相手は誰?WBCとWBOの現チャンピオンを比較チェック!
現段階で、村田諒太選手は今後の進退について明らかにしていません。
選択しとしては、WBAタイトルマッチの再戦、WBCまたはWBOのタイトルに挑戦、となるわけでしょうが、それも現役を続ければの話であります。
村田選手もすでに御年31歳ですからね・・・。
でも、ボクシングファンとしてはこれで終わりにしてほしくない!ってのがあります。
先日の疑惑の一戦で、少なくとも世界に通用することは分かったんだし・・・。
そこで、新たなオファー、WBC、WBOタイトルマッチが実現した場合、村田選手の相手となるであろう現チャンピオンについてご紹介したいと思います。
まずは、WBOミドル級王者から♪
※ビリー・ジョー・サンダースとも
生年月日: 1989年8月30日 27歳(2017年5月現在)
出身地: イギリス ハートフォードシャー州ウェリン・ガーデン・シティ
スタイル: サウスポー
戦績: 24戦 24勝 12KO 0敗
ディフェンスに定評があります。
比較的ガードも高く、常に足を使うのも特徴です。
攻撃面では、カウンターを狙うのが巧みで、そのためか手数は多くないと感じます。
問題の一戦の相手、アッサン・エンダム選手と比較すると、オーソドックスとサウスポーの違いはあるものの、ファイトスタイルには似ている部分が多いように思います。
もっとも、それほど手数が多くない分、村田選手にとっては相性が良いかもしれないとも感じます。
ガードも高くディフェンスも巧みですが、ちょくちょく低い姿勢で入ってくるので、その際にアッパーを合わせると有効ではないかと想像します。
そしてWBC・・・いや、WBC、IBFミドル級統一王者、さらにWBA世界ミドル級スーパー王者でもあるこの男。
※ゲンナディ・ゴロフキンとも
生年月日: 1982年4月8日 35歳(2017年5月現在)
出身地: カザフスタン カラガンダ州カラガンダ
スタイル: オーソドックス
戦績: 37戦 37勝 33KO 0敗
とにかく強いことで有名なチャンピオン・・・。
ファン対応や対戦相手への気遣いなど、人格者としても知られる人物です。
「GGG(トリプルジー)」なんて愛称があり、「God of war(戦いの神)」、「Good Boy(好青年)」、「Golden Boy(ゴールデンボーイ)」などとも呼ばれます。
強い選手には愛称がつきものですもんね。
で、特筆すべきは、その類まれな攻撃力。
パンチの破壊力、上下への打ち分け、相手を休ませない手数、打たれ強さ、いずれについても他を圧倒しています。
印象としては、フェイクのパンチがなく、いずれのパンチを当てても相手を倒せるくらいのパワーを感じます。
正直言って、村田選手にとってそうとうハードルの高い相手だと思われます。
だって、ガードしようにもパンチ力と多彩な打ち分けで圧倒されるものと想像できるから・・・。
その上体の柔軟さと強靭さは比較にならず、先日のアッサン・エンダム戦を見る限り現状の村田選手には荷が重い相手と思わざるをえないのであります。
年齢は村田選手より4つも上だけど・・・。
その強さについて手っ取り早く知りたい方は、次の動画が分かりやすいですね。
さてさて、村田陣営がどのような結論を出すのか注目されますね。
急に舞い込んだこれらのオファーを、チャンスと見るか、到達点と考えるか・・・。
あるいは・・・。
村田諒太選手の判断を、ただただ固唾をのんで待つばかりであります。