めっきり気温が下がってきて、着実に冬の足音が聞こえてきたような今日このごろ・・・。
アメリカのユタ州から実に切ないニュースが舞い込んで来ました。
奈良県河合町所在の西大和学園中学校の男子生徒が、山の崖下で亡くなっているのが発見されたそうです。
ホームステイ先のホストファミリーとみられる男性も一緒だったことから、ハイキング中に何らかの原因で転落したものと見られています。
引率教員は毎日、ホームステイ先に電話か訪問による安否確認を行っていたそうです。
でも、このハイキングには同行しておらず、責任の所在が追及されそうな気がします・・・。
それにしてもこの西大和学園中学校とは、いったいどんな学校なのでしょうか・・・?
修学旅行でアメリカのユタ州って・・・。
ちょっと気になったので調べてみましたよ。
西大和学園中学校とは?教育方針もチェック
修学旅行でアメリカに行くなんて、西大和学園中学校ってどんな学校だろう・・・?
ということで調べてみました。
まず、今回の報道で「修学旅行」と言われているのは、毎年10月下旬から11月にかけて実施されている、3年生全員が参加する「アメリカ語学研修旅行」のことみたいです。
毎回ユタ州に行くのかは判然としませんが、ホームページには今回の旅行中の様子が写真入りで紹介されていました。
事故に遭われたお子さんも、この中に写っているのかな?って思うと、かなり心が痛みます。
それはないか・・・。
で、この学校、昭和61年4月に西大和学園高等学校(男女共学)として開校しています。
中学校が誕生したのはその2年後の昭和63年4月、6ヵ年一貫教育による教育効果の向上をめざしての開校でした。
その教育方針は、独自の教育実践による科学的洞察力、国際性、利他の精神といった、リーダーとして不可欠な資質を育むことにあるそうです。
学園長にして西大和学園中学校校長を務めるのは、上村佳永(かみむら よしひさ)氏です。
学園長が語るところによれば、
学校教育の場に家庭的な温かさと家族的な厳しさを併存させ、師弟が互いに敬愛し合う人間的なふれあいの中から人間形成を達成し、さらには一人ひとりに焦点を合わせる教育で、大学で学ぼうとする者のため、基礎能力を養成し、個々の練磨によって自主的に事を成し遂げる気力を養います。
とのことです。
人間形成と基礎能力の両立ってことらしいけど、今どきの過剰に勉強熱心な受験生には参考にしてほしい気もします。
あくまでも実現できているなら、って話ですけどね。
このあたりの評価については、今回のところは調べないことにしました・・・。
西大和学園高等学校・中学校の教育方針とは?
西大和学園高等学校・中学校の校訓は次のような内容です。
- 探究(Study)・・・探究心に満ち知識や情操を養う
- 誠実 (Sincerity)・・・誠実に徹し、高邁な品性を培う
- 気迫(Spirit)・・・気迫にみなぎる強い意志を育む
w( ̄o ̄)w なかなかに理想的な人間像をイメージしているようですな・・・。
これら校訓の精神に基づく教育の成果をいっそう図るためとして、教育学者の森信三氏が提唱するという哲学、「日々の生活実践目標」が下記のように定められています。
- 「時を守る」・・・時間を厳守する。これは社会(集団)生活の一歩である。
- 「場を清める」・・・素晴らしい学習環境の下で学習することにより、学習意欲が高まる。
- 「礼を正す」・・・挨拶は自他敬愛の姿である。人間関係を円滑にし、学習環境を良くする。
う~む、言い換えれば、
「遅刻するな」
「掃除、整理整頓しろ」
「挨拶をしっかりしろ」
という、小学校から教わってきたようなことを言っているのかな・・・。
( ̄▽ ̄;).。oO
で、校訓にも表れているように、この学校の目指すところは理想のリーダーを数多く輩出することにあるようで、教育概要としてそのあるべき姿を挙げています。
磨かれた「知」を備えたリーダー
世界を舞台に活躍するリーダー
豊かな人間性を持つリーダー
これって、逆に言えば、豊かな人間性を持っていれば世界を舞台に活躍できるだろうし、世界で活躍する人には磨かれた知性が備わっていると言えそうです。
まさに理想のリーダー像ってわけですね。
理想は高く持った方が良いですから、正しいお考えだと思いますよ。
さて、報道された痛ましい事故について・・・。
旅行中の工程は、基本的に生徒それぞれがホームステイをする形をとるようです。
異文化交流が大きな目的の一つですから、ステイ先で行動を共にする場合だってあるでしょう。
ハイキングに出かけるコースだって、引率された教員に事前に知らされていたと思いたいですね。
今回の事故を受けて、遺族側にどのような対応に出るのかは分かりません。
場合によってはこの研修旅行も見直しでしょうか・・・。
学校側が目指す将来の理想的なリーダー候補が一人亡くなった現実は、かなりの波紋を広げるような気がします。
まずは心よりご冥福をお祈り申し上げます。
【参考】livedoorニュース